第2回

助成件数 2件
助成総額 335万円

プロジェクト名 団体名 代表者 所在地 助成額
◆ 継続2年目助成
小児病棟でのクリニクラウンオンラインイベントの実施 認定特定非営利活動法人 日本クリニクラウン協会 河 敬世 大阪
1,800,000
◆ 新規助成
医療的ケア児家族をつなぐボランティアプログラムの企画開発と仕組みづくり 特定非営利活動法人 アンリーシュ 金澤 裕香 東京
1,550,000
助成件数 2件: 助成額合計
3,350,000


第1回

助成件数 3件
助成総額 436万円

プロジェクト名 団体名 代表者 所在地 助成額
◆ 継続2年目助成
天井の先の宇宙−星空の下でつながろう 一般社団法人 星つむぎの村 高橋 真理子
跡部 浩一
東京
1,460,000
◆ 新規助成
小児病棟の付き添い家族に温かい食事を届け、心も支える「お弁当deスマイリング」事業 普及プロジェクト 特定非営利活動法人 キープ・ママ・スマイリング 光原 ゆき 東京
1,700,000
入院・療養中のこども達にICTを使って音楽を届ける活動 特定非営利活動法人 OnPal 真隅 潔 福岡
1,200,000
助成件数 3件: 助成額合計
4,360,000







第2回

[継続2年目助成]
 
助成番号  22-2-2
プロジェクト名 小児病棟でのクリニクラウンオンラインイベントの実施
団体名 認定特定非営利活動法人 日本クリニクラウン協会
団体所在地 大阪府
代表者名 河 敬世
設立年 2005年
URL http://www.cliniclowns.jp/
助成額 180万円

 新型コロナウイルス感染症の影響により、未だに入院しているこどもと家族には厳しい行動制限がかかっている。こどもたちは入院していても病院で催される季節のイベント行事への参加やボランティアとのコミュニケーションを通じて楽しみを見出し、社会性を育んでいく。しかしこの状況下でそのような機会が失われていることは大きな課題となっている。
 一方で多くの支援団体が親子で楽しめるようなオンラインイベントなどを開催しているが、必要としている人に情報が行き届いていない。最近はSNSで情報を得る親も多いため、SNSを活用した情報発信はより必要となっている。
 この団体は、「すべてのこどもにこども時間を」を合言葉に、クリニクラウン(臨床道化師)を小児病棟に派遣し、入院しているこどもたちがこども本来の生きる力を取り戻し、笑顔になれる環境をつくるために、活動に取り組んでいる。
 前回の助成では、コロナ禍で中止となっている季節のイベント行事をオンラインで実施することができるよう、6つのプログラム「夏祭り」「秋祭り」「ハロウィン」「クリスマス」「節分」「宝探し(常時実施可能)」を企画開発した。病棟スタッフからは“協力し合いながら実施したい”という声が多く寄せられ、次年度以降の展開に弾みをつけることができた。
 今回の継続助成では、開発したプログラムを多くの病院で実施することができるよう活動の定着を目指す。またオンラインイベントで活用するグッズ(工作キット)を作成するボランティアを市民や企業にも呼びかけ、活動の理解と支援の輪を拡げていく。さらに「こども時間案内人」という名称の広報ボランティアを募集し、長期療養のこどもとその家族を支援している団体の遊びや学びの情報を集約しながらSNSで発信していく。
 本助成を通じて、オンラインイベントが継続した活動となるようノウハウを蓄積し、病院や在宅を問わず、多くのこどもたちに笑顔を届けることができるよう展開して欲しい。また長期療養のこどもとその家族を支える団体同士が、共に情報発信を試みることで、ゆるやかなネットワークが築かれることを期待する。




[新規助成]
 
助成番号  22-1-3
プロジェクト名 医療的ケア児家族をつなぐボランティアプログラムの企画開発と仕組みづくり
団体名 特定非営利活動法人 アンリーシュ
団体所在地 東京都
代表者名 金澤 裕香
設立年 2018年
URL https://unleash.or.jp/
助成額 155万円

 医療的ケア児支援法が2021年9月より施行されたことにより、医療的ケア児に対する支援は転換期を迎えている。しかし医療的ケア児を育てている親にとって、本当に必要としている情報や支援は届いておらず、未だに孤独感やストレスを感じながら生活をしている。また子どもが病院に入院しているときは親同士で顔を合わせる機会もあったが、退院後は外出がままならいこともあり、社会とつながる機会が格段に減っている。そのような状況のなか、SNSやYouTubeなどで情報を得たり、自らの体験を発信したりする親が増え始めている。
 この団体は、医療的ケア児とその家族の孤独感の解消と、必要とされる支援情報を届けることを目的に、YouTubeやインスタグラムを活用した情報発信と、企業研修や地域にむけた啓発活動に取り組んでいる。
 今回の助成では、当事者家族が団体の活動に参加するための知識とスキルを身につけるボランティア講座を実施する。講座は団体の理念やミッション、活動内容などを理解する基礎編と、実際に団体の活動に必要とされるオンラインスキルを習得する実践編で構成し、ボランティア受入れの仕組みを整えていく。またボランティア講座を修了した人を対象にオフライン(対面)で認定式を開催し、互いに交流できる機会を提供する。
 本助成を通じて、ボランティアの受け入れ体制を組織内に構築し、活動の継続につながるよう取り組んで欲しい。さらに参加者同士が活動を通して緩やかなコミュニティを育み、ゆくゆくは全国を対象とした当事者家族のプラットフォームが形成されることを期待し助成する。




第1回

[継続2年目助成]
 
助成番号  22-2-1
プロジェクト名 天井の先の宇宙−星空の下でつながろう
団体名 一般社団法人 星つむぎの村
団体所在地 山梨県
代表者名 高橋 真理子、 跡部 浩一
設立年 2016年
URL https://hoshitsumugi.org/
助成額 146万円

 長期療養の子どもたちの多くは、本来であれば享受できる教育や文化、芸術に触れる機会が健常の子どもに比べると格段に少ない。またコロナ禍により、その機会がさらに減ったことで、子どもだけではなく、家族にとってもストレスの要因となっている。しかしこの現状は社会に表面化されておらず、支援が行き届いていないことも課題である。
 この団体は、天文学や音楽の専門家などが集まり、出張プラネタリウムや星空観望会、星空コンサートなどの機会を通じて、星空に親しむことができるよう、様々な場所に「星や宇宙を届ける」活動に取り組んでいる。
 前回の助成では、在宅療養している子どもとその家族に「フライングプラネタリウム(※1)」を届け、日常生活では味わうことができない機会と経験を提供した。また住んでいる地域や病院、在宅を問わずにすべての子どもが一緒に参加できるオンライン上の「星の寺子屋」を月に2回開催した。「星の寺子屋」では子どもたちが主体的に学び、互いの交流を深める機会となった。
 今回の継続助成では、引き続き「フライングプラネタリウム」を継続して実施するとともに、プラネタリウムの魅力を伝えるプロモーション動画を制作し、広報強化に努める。さらに「星の寺子屋」はオンラインだけではなく、オフラインの交流を目指し、本物の星空の下で集まる機会を提供する。
 本助成を通じて、「フライングプラネタリウム」や「星の寺子屋」が継続した活動となるよう、資金調達も含め組織体制の強化に努めて欲しい。また「星の寺子屋」に参加した子どもたちにとって、オフラインの交流や経験がかけがえのない思い出となり、生きる力につながることを期待したい。

※1:フライングプラネタリウムは団体の登録商標。インターネットを通じたライブ配信や事前に録画した動画を再生してプラネタリウムを体験することができ、離れた場所にいる人とも同じ空を共有することができる。



[新規助成]
 
助成番号  22-1-1
プロジェクト名 小児病棟の付き添い家族に温かい食事を届け、心も支える「お弁当deスマイリング」事業 普及プロジェクト
団体名 特定非営利活動法人 キープ・ママ・スマイリング
団体所在地 東京都
代表者名 光原 ゆき
設立年 2014年
URL https://momsmile.jp/
助成額 170万円

 入院している子どもに付き添う家族(主に母親)は、子どものベッドでの添い寝、もしくは付き添い用の簡易ベッドで寝ることが多いが、夜中の頻回の見回りや電信音などで起こされ、睡眠不足になりやすい。また付き添い家族には病院の食事は用意されないため、コンビニや売店などのおにぎりや菓子パンなどで済ませる人も多い。さらに長期入院になると、仕事を持っている母親は休職や退職を余儀なくされることから、支出をおさえるために食事の回数を減らしたり、子どもの食べ残しを食べたりするだけで何とかしのいでいる。睡眠や栄養の不足から体調を崩す母親も多いが、病院や支援団体のサポート体制は整っていない。
 この団体は、入院中の子どもに付き添う家族の心身の健康を守るために、手作りの温かい食事やお弁当、独自に開発したレトルト食(缶詰)などを届ける活動を実施している。また付き添い家族のおかれている現状を調査し、支援体制の整備を目指した提言にも取り組んでいる。
 今回の助成では、病気の子どもやその家族を支援している全国の団体に食支援に関する実態調査を行い、当団体のサイトに一元化した情報を掲載する。また団体がこれまで培ってきたノウハウによる複数の事業パターンで食支援のパイロット事業を実施する。パイロット事業を通して継続的に食事を届けることができるよう議論を重ね、運営方法の定型化を目指す。
 本助成を通じて、付き添い家族を支える食支援の仕組みがそれぞれの地域に根差した展開につながるよう、丁寧な対話を重ねながら取り組んで欲しい。また食支援に取り組んでいる、もしくは関心のある団体を掘り起こすことで付き添い家族を支えるネットワークがゆるやかに形成されることを期待したい。



 
助成番号  22-1-2
プロジェクト名 入院・療養中のこども達にICTを使って音楽を届ける活動
団体名 特定非営利活動法人 OnPal
団体所在地 福岡県
代表者名 真隅 潔
設立年 2013年
URL https://onpal.org/
助成額 120万円

 長期に入院している子どもの学習支援として設けられている院内学級は、1〜2名の教員がすべての学年と科目を受け持っている状況である。特に体験によって楽しさを学ぶ音楽や美術、工作などは専門の知識が必要になるため、苦労している教員も多い。またコロナ禍によりボランティア訪問やイベントがなくなったことで、子どもたちが芸術に触れるきっかけは大幅に減少している。
 この団体は、主に九州の病院を中心に、プロの音楽家が入院中のこどもたちに「音楽授業」や「コンサート」を通して、生の演奏を届ける活動を行っている。また直接訪問が制限されたコロナ禍ではYouTubeやオンラインを活用しながら、音楽を届けている。
 今回の助成では、全国の院内学級に音楽授業の状況やニーズを調査するためにアンケートを実施し、団体が制作したYouTube配信による音楽授業のブラッシュアップを図る。また双方向のコミュニケーションが可能なオンラインによる音楽授業を実施し、複数の病院に入院している子どもたち同士が交流しながら音楽を楽しめる機会を提供する。
 本助成を通じて、実際に利用する院内学級の教員や子どもたちの声を反映しながら音楽授業の内容を充実させ、一人でも多くの子どもたちに音楽授業の楽しさを届けて欲しい。そして将来的には院内だけではなく在宅で過ごしている子どもたちにも音楽授業を届けることができるよう、展開を期待したい。







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